大吉は凶に還る
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![]() ![]() あ、これですね27 Jul 13 - 00:38 「あ、これですね。(梶鶴雄と五時頃四条河原町で別れる)――とありますね」 「ええ。完全なアリバイでしょう」 「そうですね」 司法主任の言葉を聞いて小田はほっと安心して、 「これで梶鶴雄に掛った嫌疑は晴れたのだ」 と思わず表情も明るくなったが、ふと、 「――じゃ、犯人は君勇なのか」 と、思うと、急にまた眉が曇った。 「――とにかく、君勇は自分が犯人だと、自白しているんだ」 鶴雄が犯人だと思うことは無論辛かったが、しかし君勇が犯人だと思うこともまた、それに劣らず小田にとっては辛かった。 「じゃ結局君勇ですか」 と、小田はきいてみた。 「さアどうでしょうかな」 と、司法主任はそのことには触れず、 「この相馬弓子という女性は、本当に掏摸なんですか」 と、いきなり言った。 小田ははっとした。 鶴雄を救うために見せたノートが、こんどは逆に弓子に迷惑を及ぼすのか。 「…………」 小田は咄嗟に、弓子が掏摸だと答えられなかった。 七 「かくさずに言って下さい。相馬弓子という女性は、掏摸なのでしょう。このノートは空想はまじっていない筈ですね」 と、司法主任は、おだやかな口調で再びそうきいた。 小田はもはや、答えないわけにはいかなかった。 「そうです、掏摸です」 「このノートによると、弓子はあなたと梶鶴雄と一緒に高台寺の方を散歩していたが、途中で一人さきに帰っていますね」 「ええ」 やっぱりノートを見せるべきではなかったと小田は思った。 「弓子は小郷に恨みを抱いているんですね。姉の千枝子を小郷にひどい目に合わされたその恨みですね」 司法主任は小田の創作ノートを覗きながら言った。 歯科 税理士 笛吹けども踊らず |
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